つまり気のせいだったってこと

 
いい悪いは好みの問題。
 
ちなみにフェラーリはよく故障するが軽自動車は長持ちします。
 

電源コード替えたら音が格好良くなった

仕事仲間が持ってきた、1本の電源コードがきっかけだった。
「これがいいんだよ」写真家の青木健二さん(39)は、意味がよくわからないまま、オーディオセットのコードをつけ替えた。いきなり音が格好良くなった。電源コードだけで?

「衝撃的でしたよ。で、これはもっとすごいのを買うしかないって、いろいろ調べてPAD
というメーカーにたどりついてね。『一番すごいの下さい』みたいな。太いケーブルに電磁波
を防ぐ液体が封入されてるんですよ。1メートルが10万円だったか30万円だったか」

えーと、電源コードですよね…。
「そう。ところが、買って帰ってつけてみたら、最悪。音がこもっちゃって。言われました。
これは最高級(ハイエンド)の機材に使うものですって。軽自動車にフェラーリのエンジン
を積むようなもんですね。思えば、それが地獄の始まりでした」

電源ケーブルに合った機材を買うというのも本末転倒な話だけど、始めてしまったものは
仕方ない。ショップをめぐり、資料をあさり、高級な装置を買いそろえた。ところが、なかなか
心地良い音にはならない。

「記憶って美化されてるから、何をやっても到達しないんですね」

高級乗用車を何台も買えるほどの散財と迷走の果てに、「マーク・レビンソン」の古い
プリアンプ「LNP−2」にたどり着いた。

レコーディングエンジニアだったレビンソン氏が、既存のシステムに飽きたらず自ら設計した
録音用機材。オーディオメーカーが生まれる契機になった名機。かなりのマニアでも本物を
見たことのない人が多いというシロモノを、1年待って手に入れた。

「アート作品みたいなものなんですよ。よし、こいつと過ごそうと決めたら、気づいたんです。
自分を見失ってたなぁって。結局、音質よりは、感覚を求めてたんだなと思いました」

肩の力を抜いて、音を楽しめるようになった。

「いい体験でしたよ。写真もやっぱり感覚的なものだから、遊びから教えてもらうことが
あると思う。楽しむことが大事ですよね」

笑いながら見せてくれたのは、アンプにつないだ液体封入の電源ケーブル
例のすごいやつ。「これだけは使ってます」

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1076789.html