カズ・ゴン代表復帰!ジーコ仰天人事

http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=sports&d=20041014&a=20041014-00000021-ykf-spo

【マスカット(オマーン)=久保武司】敵地でオマーンを1−0で破り、W杯アジア1次予選突破を決めたジーコ監督(51)が13日、日本代表に三浦知良(37=神戸)と中山雅史(37=磐田)を復帰させることを明らかにした。カズとゴンだけではない。現役の35歳前後の代表経験者を広く代表に呼び、これに今回のオマーン遠征に間に合わなかった中田英寿フィオレンティーナ)と稲本潤一ウエストブロムウィッチ)を加えたジーコ流仰天人事で、11月17日、シンガポールとのアジア1次予選最終戦(埼玉)を戦うという。

 前半の苦戦を乗りきり、なんとか1−0でオマーンを下してアジア最終予選に駒を進めたジーコ監督は、「日本国民のみなさんとこの勝利を祝いたい」と話した会見を、「実はサプライズがあるんだ」と思わせぶりなひと言で締めくくった。

 会見終了後、「サプライズって何ですか? せめてヒントだけでも」とジーコ監督に迫ると、「川淵キャプテンの許可がいる重要事項なんだ。今、言うわけにはいかない」との答えが返ってきたが、その中身は次第に明らかになった。

 それは、現役35歳以上の元代表選手の電撃復帰だった。リストには、カズ、ゴンのツートップのほか、秋田豊(34=名古屋)、名良橋晃(32=鹿島)、相馬直樹(33=川崎)、山口素弘(35=新潟)らフランスW杯組の名前があがっている。

 オマーンアジア最終予選への切符を勝ち取ったメンバーらは基本的に「呼ぶつもりはない」(ジーコ監督)と、シンガポール戦には招集されない見込みだ。

 シンガポール戦は、W杯1次予選という真剣勝負の公式戦なのだが、すでに最終予選進出を決めた日本にとっては、けがが怖い“消化試合”であることも事実。

 最終的に“仰天人事”を認めたジーコ監督は、「これは余興ではない。勝つためのメンバーなんだ」と力を込めたが、事実上、長く日本代表を支えた彼らの“代表引退試合”の趣になることは間違いない。

 シンガポール戦が行われる埼玉スタジアムにはすでに15万通を超える入場券の応募があり、抽選の末、6万枚の一般入場チケットを完売している。中村俊輔(26=レッジーナ)や小野伸二(25=フェイエノールト)の妙技を期待したサポーターも、また別の興奮を味わうことができるだろう。

 ジーコ監督は日ごろから、30歳を超えた選手について「お願いだから、新聞でベテランと書かないでください」といい続け、「彼らがいたから、今の日本のサッカーがある」と尊重してきた。その気持ちを実行に移したことにもなる。

 ジーコ監督が「2カ月も前から考えていたことなんだ」と話すこのプランには、川淵キャプテンも「本当に素晴らしい。ジーコは私が会った中で一番すごい監督だ」と目をうるませて感激していた。

 今年3度目の対戦となったオマーン戦を何とか1−0で乗り切り、ジーコ監督は「とにかく今はこの勝利をかみしめたい。少しゆっくりしたい。息子の誕生日もあるんだ」と、急きょ、オマーンから直接ブラジルへの帰国の途についた。

 苦戦が予想されたオマーン戦の勝利の味と、自らのプランへの満足感で、快適な空の旅となるのだろう。

この記事をみて思ったことだが、誤った見解があると感じた
 
>事実上、長く日本代表を支えた彼らの“代表引退試合”の趣になることは間違いない。
 
これは違うと思う。
 
ジーコには厳しい最終予選を見据えて、チームが危機におちいったときに、
前回予選を戦い抜いた経験をもつ選手の中で、
周りの選手を精神的に支えられて、
なおかつ戦力として依然計算できる選手をみておきたいという気持ちがあると思う。
 
組織が極限におちいったときには、その道の知識や技術がいくら豊富が人間がいようと、
人間的なヒューマンスキルが高い人間がいないと、
組織の崩壊を食い止めることは無理だということをジーコはよく知っているのだと思う。
 
単なる感傷のための案ではなく、
一歩も二歩も先を見据えたサプライズ案だと私は感じている。
 
 
 
 
 
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